岡部寛之の株は春秋にあり (トクマブックス)

岡部寛之の株は春秋にあり (トクマブックス) の詳細

昭和63年10月。バブル真っ最中に発行された本。当時はまだネット環境ではなく、四季報がバイブル。手数料は馬鹿高く、ザラ場の情報は遅れて手に入る。そんな時代の本。本の内容。半分は、現在ではどうでもいいこと。たとえば、発注の取次ぎ（口頭電話）のコツとか、チャートを書くのは時間がかかるとか、暴落はもうすぐくるとか、当時の世界情勢の分析とか、お勧め銘柄とか。残りの半分が、貴重。森（大局観）を見て木（トレンドを踏まえた銘柄選別）を見る方法、出来高の分析のコツ、仕手株の扱い方、空売りのコツ、短期売買のコツなど。本人が実践家なので、ノウハウが断片的であっても、参考になります。ちょっとしんどいのは、上記の「貴重なこと」と「どうでもいいこと（ただし当時は重要だったかもしれない）」が渾然として表記されている事。よって、読者は、「ここは重要、ここは無視」と、判別しながら読む必要があります。それなりにいいことが書いてあってその一部が貴重だったりするので中古で安く買える（290円！？）ということも加味して、評価は高くしておきました。